すべては値段次第
投資の良し悪しを決めるのは、企業の良し悪しではありません。【いくらで買うか】です。理解のある方には、何を当たり前のことをとお叱りを受けてしまいそうですが、結構な頻度で不思議な理屈を見聞きするのでちょっと書いてみようと思いました。
私の保有銘柄はすべて市場ではごみ扱いされている企業群です。ごみというのは決して誇張ではありません。なぜならもはや継続企業ベースでは評価してもらえず、どころか清算価値以下で放置されているのですから。
このまま事業継続すれば赤字で資産を食い潰すだけ、それを見越してのバカ安。つまりさっさと解散して金返せと言われているのです。私が大株主ならそう要求するかもしれません。本来そういった会社の経営陣は、その評価に対して何かアクションを起こすべきなのですが、ここではとりあえず置いておきます。
投資家は優れた企業を探し出し、その企業を表彰することを望んでいるのではありません。ただ自分が儲けたいだけです。つまり安く買って高く売る、商売のネタはないか探しているのです。
鉄くずでも販売価格より低く買えれば十分儲かりますし、逆にダイヤモンドでも高く仕入れれば大赤字になります。儲かるかもしれなくても鉄くずなんて怖くて買えないといいながら、一方でダイヤならいくらで買っても構わないという商人がいたとしたらただの間抜けです。(富豪の消費活動ならありえますがこれは別の話)
当たり前のことを説明しようとすると、どうにもしつこい話になってしまうのですが、要するに価格と価値の差にのみ意味があり、そのもの自身の性質は無関係ということです。
莫大な利益を生むかもしれない会社を法外な値段で買うのと、ろくでもない会社をただ同然で買うのとどっちがよい投資なのでしょうか?法外が法外でないケースも中にはあるでしょうし、ただ同然で買ってもなお損につながるケースもあるでしょう。しかし全体としてみればどちらが安全な投資と言えるかは明らかです。
安全な投資、ということで考えたときこの話はより重要な意味を持ちます。1流の企業をやや高く買う場合、2流の企業を普通の値段で買う場合、3流の企業を【格安】で買う場合、この3つで一番安全なのはどれでしょうか?【格安】にも程度は色々ですが、金庫に入っているお金より下の値段だとしたら?しかもその3流会社はここ数年最低限の利益を確保し続けているとしたら?
大儲けを狙う人にとっては、あまり関係のない話でしょう。しかし安全な投資を目指す人は、【安全】という概念についてしっかりとした認識を持つべきです。
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